| 2008/11/22(土) 09:29 |
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こちらは上巻。 上下巻、金曜日に購入。本日朝方に読了。 ちなみに真島はあらかじめこの本のストーリーを大筋で把握していました。 と、いうのも、過去に久米宏氏の「ニュースステーション」で桐野夏生氏が出演。 久米氏と対談する、というのをぼうっとぼくは見ていたのです。 すると久米氏が、突然! 小説のラスト2行を公共の電波を使って読み上げた!!!!!! これは当時、桐野氏を知らなかったぼくでも腹立たしく思いました。 だって「シックス・センス」のオチを言われたも同然。 何よりも、この場所にいる小説家の魂を踏みにじる行為。 ぼくがキングの小説の「ダークタワー」のラストを読み上げられたら怒ります。 そういうわけで桐野氏は小説現代で以下のようにコメントしていました。 (略)久米氏の質問が意地悪く突き刺さる。小説の最後を読み上げるという暴挙。以前NHKの番組に出た時と同じ。他人の動揺を楽しみ、それを映し出したいという意図が丸見え。小説というものはそんなことで全体がわかる訳でもないし、価値は落とさない、と強く思う。私は小説の話になると落ち着く。 こちらは下巻、上巻とセットで組み合わせる絵柄。 ■感想 哀しい話でございましたよ! ラスト2行を読まれたからって内容は損なわれません。 それにしてもどうしてこの人の幼少時代の描写はこんなに心に刺さるのか。 (今回も幼少期の回想が出てきますが、どことなく感じる閉塞感に 非常にぼくは共感します。) 浮気相手と会っている最中に娘が謎の失踪。 母親である主人公カスミは、ただひたすら娘を探す。 そこに出現した、余命いくばくもない刑事の内海。 行き場のない二人が、命を探す放浪に出る。 このふたりはものすごく孤独。 えー、ふたりでいるじゃん。そういう問題ではないのです。 カスミは娘を探しているのに、世間は次第に事件を忘れていきます。夫も、浮気相手も 忘れていきます。カスミはひとり、取り残されます。 一方内海は、まだ若いのにガンに浸食され、もう後がない。 ふたりはお互いで孤独を埋めることもできず、 埋めようとしても埋められるはずもなく、 放浪していくのです。 徹底的な救いのなさ。 それでも生きるという選択。 あきらめるということ。 理解したつもりのこころ。 裏切り。放浪。虚栄。妄想。邪推。噂。魂。故郷。欲望。 これらが文庫の中にみっちり詰め込まれています。 この小説をミステリとして、謎解きとして読むと消化不良を起こす方もいるかもしれません。 よって、「犯人探し」は他の小説でお楽しみくださいw というわけで、桐野夏生のデビュー(?)作 「顔に降りかかる雨」でも読もうかと考えておりますです。
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