最近ちまたで話題のスピリチュアルから似非科学、水商売(お姉ちゃんのではなく、単なる水を万能の水として売りつける悪徳商法)の話まで、なぜだまされるのかだますのかを考えた一冊。
対談形式なので読むのは容易。
精神科医と物理学者というミックスもいい。
結末から言えば、人間は多様な思考を持ってないと駄目なのね、になる。
つまり、「個人的体験をいかに客観的に捉えることができるか」が、だますだまされるのキーだと。
その点については同意する部分が強かった。
確かに物事をイエスかノーのいづれかで分割するのは非常にリスクが高いし、多様性のない場所から良いものは生まれない。
ただぼく個人としては、結局高見の見物なんだろうな、という印象が強い。
精神患者が妄想を語るというくだりの文章のあたりの
「むかしは妄想も大きい規模のものが多くてそっちのほうが面白かった」
…正直腹が立つ。
やはりその妄想で苦しむの、苦しむ、のあたりをさまよっている奴に「客観的に見てください」っていうのは、非常に難しい話だろう。
しかも妄想を面白いとかの基準で判断するもんだろうかね。
結局、どんなにつらいときでも客観的でいられるスキルは、知識を身に付けるしかないということになるのだけども、そのための具体的なプロセスとかまで言及していればもっと楽しかったと思う。
人間、やはり個人的体験で構成されているようなもんだから、そう考えると、知識をつけようというだけでは体験として薄い。
やはり人間は脳から離れて生きるようにしないと不健康だなーという気がしました。